M.I.T.のロバート・ランガー博士と彼のチームは、薬物を浸透させたり、化粧品としても機能する「第2の皮膚」を創り出しました。

年をとるにつれて、目の下にある脂肪がはみ出し始めます。 この変化は、「アイバッグ」として知られており、多くの人がなくなってほしいと思っています。
MITのロバート・ランガー博士は、1100件以上の特許の保有者であり、約30社の創立者でもありますが、Nature Materialsの出版された本論文の主執筆者です。 ポリマーは、皮膚に圧力をかけて引き締めるために局所的に適用されます。実際、このポリマーをつけることでアイバッグを消すことができます。
ランガー博士は、この「第二の皮膚」の医療への応用に情熱を注いでいますが、アンチエイジングへ応用も検討中であると認めています。 Olivo Labsは、ポリマー技術を開発するために、ランガーが設立した別のスタートアップから分離された会社です。 親会社であるLiving Proofは、髪の縮れ防止製品を製造しています。
ランガー博士へのインタビューを紹介します。
「第2の皮膚」とは
Nature Materials誌に「An Elastic Second Skin」という新しい論文があります。この内容について教えてください。
基本的に、それは皮膚に貼り付けるコーティングのようなものです。ある意味、軟膏のようなものですが、皮膚にぬると固体になります。
そのため、今考えてみると、人々が肌につけるものは2種類あります。まずは、液体、軟膏、または半固形のもの、それからバンドエイドや経皮パッチなど固形のものです。ポリマーは、実際に両方の長所が得られます。軟膏は簡単に塗ることができますが、必ずしもその場所にとどまるとは限らずやっかいです。一方、ポリマーは、はじめは軟膏のようにぬれますが、化学反応により硬化し、16時間にわたって目に見えないバンドエイドのようになります。
皮膚表面でおこる反応
皮膚表面でおこる化学反応を簡単に説明できますか?
基本的には、まずポリマーの元となる液体を皮膚に塗ります。次に、2番目の液体を置くと、それが触媒となり、架橋反応が起こり、皮膚にぴったりと付着するポリマーを形成します。
技術の使い道
この技術の使い道について教えて下さい?
非常に良い質問です。いくつか考えている方法は、湿疹や乾癬を皮膚に適用すること、またアンチエイジング用の薬を用いることも考えています。
アンチエイジングと言いますと、それはどういう意味ですか?
日焼けや肌の乾燥、肌にダメージがある場合を想定しています。乾燥肌の場合、おそらく皮膚の見た目が改善されます。ポリマーの形成時に皮膚を引き締めることができるので、皮膚表面にでこぼこがある人にとって役立つかもしれません。
老化は肌にも影響を及ぼし、肌をより美しく見せたいという巨大な市場があります。論文に掲載された写真では、目の下のたるんだ皮膚を即座に改善しうることを示しており、非常に興味深いです。それをターゲットにするつもりはありませんか?
いくつか試してみましたが、実際に機能すると思います。しかし、実用的かどうかはわかりません。目の近くよりも前腕に何かを塗る方が簡単です。うまく付着しているか分かるし、目に入らないからです。医療への応用が、私の最も情熱を注いでいることです。
ポリマーの安全性
ポリマーを皮膚につけても安全でしょうか?
すべての成分は今までに患者で使用されていますし、300人以上でテストされています。しかし、さらに安全性の確認を行う必要があります。 成分や今までの観察経過、および私たちが行った試験などでは安全だと思われますが、まだFDAの承認を受けていません。
ランガー博士と彼のチームが説明しているこのビデオもチェックしてみてください。